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「日々に新た!」
中国古代の殷王朝をひらいたといわれる湯王は、日々使っていた盤(洗面器のようなもの)に、
「苟に日に新たにせば、日々に新た、また日に新たなり」という言葉を彫っていたという。
今から三千年も四千年も昔のことだというが、
そのころは、時代の変化はきわめて緩やかであったと考えられる。
そうした時代にも、すでに日に新たでなければならないとみずからを戒める指導者がいたのである。
営業マンに必要な「アップデート:日々に新た」とは?
時代は急速に変化しています。
AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、
顧客の購買行動も大きく変わりつつあります。
そんな中で、営業マンも「自分自身をアップデート」することが求められています。
「昔ながらのやり方」で成果を出すのが難しくなってきた今、
自分の思考や行動を見直し、時代に合った営業スタイルへ進化させることが必要不可欠です。
本記事では、「営業マンとアップデート」をテーマに、
どのような変化に対応し、どのように自己成長していくべきかを掘り下げていきます。
なぜ営業マンにアップデートが必要なのか?
1.顧客の情報力が圧倒的に上がった
一昔前まで、営業マンは「情報提供者」としての役割が大きく、
顧客は商品やサービスについて営業を通じて知るのが一般的でした。
しかし今では、顧客自身がインターネットを使って事前に情報収集を済ませています。
つまり、単なる商品知識や説明だけでは、もはや営業の価値を感じてもらえないのです。
ここは大事なところです。要は営業マンの付加価値です。
2.オンライン商談の普及と効率性
新型コロナウイルス以降、オンライン商談は一気に普及しました。
対面営業にこだわっていた人ほど、出遅れ感を味わったのではないでしょうか?
顧客との関係構築・信頼の獲得がデジタル環境でも求められる時代、
オンラインツールの使いこなしもスキルの一部です。
3.結果がすべての世界だからこそ進化が必要
営業は数字で評価される仕事です。
環境が変わっても「売る」ことが求められる厳しい世界だからこそ、
変化を恐れていては成果が出せません。
「成果が出ない=アップデートが必要」と自覚できることが、まずは第一歩です。
営業マンがアップデートすべき3つの視点
視点①:営業スタイルの見直し
昭和型の「押し売り営業」「訪問件数重視」では、今の顧客に響きません。
代わりに重視すべきは、「課題解決型営業」や「ヒアリング力重視の提案型営業」です。
顧客の話をじっくり聞き、深いニーズを引き出すことで、信頼される営業へとシフトしましょう。
視点②:デジタルリテラシーの強化
名刺管理、顧客管理(CRM)、オンライン商談、営業活動の可視化ツールなど、
営業現場にもITツールは日常化しています。
それらを「なんとなく避ける」ではなく、
「どんどん試す・使いこなす」という姿勢が、今後の差を生みます。
ChatGPTなどのAIも、トークスクリプトの作成や営業資料のたたき台作成に役立ちます。
面倒な作業は機械に任せ、人にしかできない部分(信頼構築や感情のやりとり)に
集中できるようになります。
まだまだアナログ的な方はたくさんおられます。人に合わせて決して
押し付けるのではなく、その方になるほどと納得してもらえる
プレゼンなどを心掛けていきたいですね。
視点③:自己のキャリアビジョンの再構築
「このままでいいのか?」「10年後もこの働き方をしていたいか?」
ふと立ち止まって考えることも、アップデートの一環です。
キャリアを棚卸しし、今後必要とされる営業パーソン像を描くことで、
自分の方向性が明確になります。
「日々に新たです」
今日からできる小さなアップデート習慣
いきなり大きく変わるのは難しくても、日々の習慣を少しずつ変えることならできます。
以下の3つを意識してみましょう。
毎日1記事、営業やマーケティング関連の情報を読む
新しいツールを1つ導入して、使ってみる
月1回、自分の営業スタイルを振り返る時間を設ける
こうした積み重ねが、1年後には「まるで別人」のような成長につながります。
変化を恐れず、進化し続ける営業マンへ
営業という仕事において、「過去の成功体験」が未来の成功を保証する時代は終わりを迎えています。
変化に対応し、常に学び続ける営業マンこそ、長く活躍できる存在です。
アップデートとは、自分を否定することではありません。
これまでの自分を土台にしながら、より強く・より柔軟に進化することです。
今日から、あなたの「営業マンアップデート」を始めてみませんか?