「老後2,000万円問題」
「老後2,000万円問題」という言葉を耳にしてから、
不安を抱える人は少なくありません。
しかし実際に必要な金額は人によって違い、
単に「2,000万円足りない」と思い込むのは正しくありません。
大切なのは「自分の場合、いくら必要か」を知り、その不足分を埋める具体的な行動を取ることです。
50代からでも十分に間に合います。本記事では、
老後資金の不安を解消するための5つの行動を紹介します。
年金額を正確に把握する
まず最初に取り組むべきは、将来受け取れる年金額を把握することです。
多くの人が「年金だけでは足りない」と口にしますが、
実際の金額を確認している人は意外と少ないのです。
-
「ねんきん定期便」で年金見込み額を確認
-
インターネットの「ねんきんネット」で試算
-
配偶者との合算額を計算
これらを行えば「自分の老後に入ってくるお金」が明確になり、不安が数字で見える化されます。
生活費をシミュレーションする
年金額を確認したら、次は「生活にいくら必要か」を計算しましょう。
漠然と「足りない」と感じている不安は、具体的に数字に落とし込むと小さくなります。
目安としては:
-
夫婦二人暮らし → 月25万〜27万円
-
単身世帯 → 月15万〜18万円
食費や光熱費といった固定費、旅行や交際費などの変動費を分けて試算すると、より現実的な生活設計になります。
この「収入(年金)と支出(生活費)」の差額が、不足額として明らかになります。
保険料の見直しで資金を確保する
50代で特に見直したいのが「保険料」です。
若い頃に加入した大きな死亡保障や、医療・がん保険の重複など、
必要以上に払いすぎているケースは珍しくありません。
-
子ども独立後は大きな死亡保障は不要
-
医療・がん保険の重複を削減
-
保険料を減らした分を老後資金に積み立て
毎月1万円削減できれば、年間で12万円、10年で120万円の余裕が生まれます。
「保険を整理する=老後資金を増やす」という発想が重要です。
私自身も50代に入ったときに、将来が不安で生活費を紙に書き出してみました。
すると、思っていた以上に「保険料」が家計を圧迫していることに気づいたのです。
そこで加入中の保険を見直したところ、年間で約6万円の節約につながりました。
この経験から、「不安は漠然と考えるのではなく、
数字で整理することが大切だ」と強く感じています。
副収入を小さく始める
不足額を埋めるには「収入を増やす」工夫も欠かせません。
副収入といっても、いきなり大きく稼ぐ必要はありません。
-
週末のアルバイトや単発仕事
-
長年の経験を活かした相談業務や講座
-
ネットでできる小さな副業(PDF販売・ブログ)
月に1〜2万円の副収入でも、心理的な安心感は大きく変わります。
「小さな副収入を持つこと」こそ、老後資金の不安を和らげる近道です。
制度を理解して味方にする
最後に、国の制度を正しく知っておくことも重要です。
知らなければ不安ですが、理解すれば「もしもの時に助けてもらえる安心感」が得られます。
-
高額療養費制度:医療費が一定額を超えると払い戻しあり
-
介護保険制度:要介護認定で在宅・施設サービスが利用可能
-
iDeCo・NISA:節税しながら資産を増やせる
制度は「知っているかどうか」で大きな差がつきます。
まとめ
老後資金の不安を解消するには、
-
年金額を把握する
-
生活費をシミュレーションする
-
保険を見直す
-
副収入をつくる
-
制度を理解する
この5つを押さえれば、不安は整理され、行動につながります。
50代は「まだ間に合う」最後のチャンスです。今日から一歩踏み出しましょう。